旅のしおり
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Author:シュンちゃん
還暦。思えば遠くに来たもんだ。人の命はいつか必ず果てる。生きる軸足である山のほか、本にしおり挟むよに、趣くまま時折生きし証ここにつづる。齢ゆく者のボケ防止備忘録ブログです。適当におつきあいください。
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夫人のあいさつ

一昨日の丸山家のご葬儀、厳かに粛々と執り行われました。通夜・葬儀については、日にちや場所が新聞紙上のお悔やみ欄で公表されてましたものの、地元紙では、お悔やみ欄よりずっと大きな、送る会のご案内記事の中で、「通夜と葬儀は、親族と一部の関係者のみで行う」と報じられていました。想定できる諸般の事情にから、制限が必要だった訳です。なので、それを受け、参列したかったが、じっとじっと我慢された方がきっと多かったと思います。

参列させていただいた者として、そういった多くの皆様にここで、喪主である丸山夫人の最後の挨拶をご紹介したいと思います。文章は若干正確性を欠きますし、奥様の口調・間合い、その場の空気感は、上手く伝わらないですが、参列者への謝意、そして丸ちゃんの遺影に静かに語りかけられる様な、その話しぶりは、控え目で自然でありながら、妻としての心の内や、母としての子供たちを慈しむ気持ちに溢れており、すばらしいと思いました。

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 本日はお忙しい所、夫、丸山政寿の葬儀にご列席いただきまして、誠にありがとうございました。

 夫は高校時代に山岳部に入ってから、ずっと心の中心に「山」がありました。私と出会った時も、最初に出会ったのは、室堂の自然保護センターの警備派出所でした。すごく嬉しそうに、誇らしそうに、恥ずかしそうに、救助の事を熱く語ってくれた顔を、今でも、本当に今でも鮮明に思い出します。彼は常々「絶対に安全、なんてないがよ」そして「殉職は、一番やってはいけない事ながや」と言っていました。自然の力には逆らえないとは言え、彼のそうした信条が吹き飛ばされてしまう程の、大きな雪崩の前では、彼の力は及ばなかったのでしょう。その事を思うと、ことばが見つかりません。さぞかし無念だったのだろうなぁと思います。

 ずぅっと2月28日から待っていました。4月7日は下の息子の入学式でした。当初は、入学式というおめでたい日に悲しい思い出をつけるのが嫌で、何とか日をずらして下さいと、わがままを言ったりしましたが、今になって思えば、本当に楽しみにしていた息子の入学式に、絶対帰って来たいと思ったのだなと思います。その日に連れて帰って下さった警備隊のみなさん、本当にありがとうございました。

 彼は山が大好きでした。そして、山に登る人、山で働く人、その人達が本当に好きでした。そして何よりも、どんな人に対しても、心の垣根を持たずに接してくれる、誠実で、穏やかで、懐の深い、私から言うのも何ですが、そういう人だと思います。

 私達、3人家族になってしまいましたが、こうして集まって下さった沢山の人達が、彼が残してくれた、一番大きな財産だと思っています。彼が生前受けたご厚情を、残された私たちにもどうぞ寄せて下さいます様、よろしくお願い致します。併せて、彼は湿っぽいことが嫌いで、楽しいことが好きでした。ですから、彼を思い出すには、楽しい思い出を思い出して下さい。いつも「な~んつかえんがよ」「がば~んとやらんにゃ」 そう言っていつも笑って、皆さんに遊んでいただいていたと思います。前を向いて、そういう思い出を胸に抱いて、前を向いて歩きましょう。そして、一緒にいる事がとっても少なかった二人の子供たちに、お父さんのそういう姿を、機会があったら語っていただければと思います。

 小学校の入学を、下の子はとても楽しみにしていました。これからお父さんと一緒に、お年玉ツアー・立山へ行きたいな、と言って、2月26日にトレッキングシューズを買いました。帰ってきたら見てもらうんや、と言っていました。 叶わぬ事となりました。これからたくさんたくさんいろんな思い出を、と言うか、いろんな楽しい事、過ごしてゆくであろう未来を、ここで断ち切られてしまった事が、とっても無念でたまりません。○○○が嫁にゆく時は、どんな顔するんだろうかとか、○○○のランドセル姿見たら、どんな顔するだろうかとか、思い出すと切りがありません。お父さん、○○○はちゃんと小学1年生になりました。ランドセル背負って一人で学校に歩いて行けました。ほめてやって下さい。そして○○○は高校2年生なりました。これからハードな勉強が待っていますけれども、応援して下さい。そして、あとは私が引き受けますから、先に行ってて下さい。そして、一緒に行こうと思って行けなかった、赤木沢とか尾瀬とか、ヒマラヤとかヨーロッパアルプスとか、いろんな所に、私が役目を終えて、そっちに行ったら、一緒に行きましょう。それまで見守っていてください。本当に、たくさんの友情と、たくさんの出会いと、たくさんの経験と、何よりも二人の子供をありがとう。 本当に、ありがとう。

 今日はご列席いただきまして、本当にありがとうございました。引き続きわたくし共にもご厚情いただけます様、よろしくお願い致します。これで、あいさつを終わらせていただきます。

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涙が頬を伝いました。再三のご案内となりますが、湿っぽいことが嫌いで、楽しいことが好きだった丸ちゃんを、夫人も来られる予定の、4/22(金)の送る会で、写真等も見ながら、大いに泣いて笑って、盛大に送り出してあげましょう。 にぎやかなの、丸ちゃん何より喜びます。


※ 尚、ご夫人のあいさつ文は、これを読まれたおひとりおひとりの心の中にそっとしまっておいて下さい。 コピー、ネット上及び全てへの転載を禁止と致します。




この記事に対するコメント

丸山さんとは、最近になってようやくいろいろ話せるようになりました。
話をしてるととても楽しいので、(こっそり見ていてもすごく楽しい)今度あったらあれを聞きたいこれを聞きたいと思っていたので、とても残念です。
改めて、奥さんの挨拶を読んで、心底涙を誘います。誇り高い、夫であり、父であり、ほんとうに惜しまれます。
「剣でどこが一番事故が多いんですか?」「前剣大岩あたりが多いがですよ」・・・たった一言なんですが、その時のまなざしと手振りが忘れられません。
お子さんといる時間が少ない・・・どんなにか、一緒にいたかったことでしょう。背中を見せることによって最大の愛情を注いだんですね。
【2011/04/12 21:54】 URL | hシェフ #- [ 編集]


♪hシェフ
彼特有のしぐさ・語録は、誰の心にも残っているようですね。ひらば(酒宴)でのおおらかさ・温かさと、山(現場)での凛々しさ・頼もしさ、その両面がいずれも突出。酒瓶持ってもピッケル持ってもとても画になる人でした。それが魅力的な男でした。 その辺りが皆の心をとらえて放なさい所以でしょう。そして、日頃一緒に過ごせる時間が少ない分、2人の子供さんとの突然の別れは、ご本人、本当に辛かったでしょう。 無常って時にむごいものですね。

【2011/04/13 05:24】 URL | 管理人 #8XEONt72 [ 編集]


シュンちゃん、奥さまの言葉の紹介をどうもありがとう。

聞けて嬉しいです、本当に。
【2011/04/13 06:34】 URL | しもだです。 #- [ 編集]


♪しもちゃん
先日は遠い遠い所わざわざ足をお運びいただきさんきゅう、感激しました、
直美ちゃんも丸ちゃんも、「しもちゃん、ありがと~~v-238」って言ってるよ。

人は誰でもそうであるように、直美ちゃんの代わりいなければ、丸ちゃんの代わりもいません。 丸ちゃん失ったことは、昨日までそこにどっしり輝いていた北極星が急に見えなくなった・・・その位インパクトのある出来事でした。ダンナの外の顔などほとんど知らない・理解ない、というのが一般的なものですが、奥様は、誰よりも彼の、仲間への寛容さ、山での強さを知っておられました。すばらしいです。


【2011/04/13 07:33】 URL | 管理人 #8XEONt72 [ 編集]


ご本人を存じ上げないけど

朝から涙が出てとまらない

ご本人や家族の無念さ・・・胸が痛みます

お子さんに「丸ちゃん」のことを語り継いでいってください
【2011/04/13 08:40】 URL | kurumeの3144 #- [ 編集]


♪kurumeの3144 ちゃん
遠方より、弔意、ありがとう。切ないです。

 「好きな事で逝くって本望だよ」、なんて言いますが、そんなこと決してないです。逝ったご本人、残されたご家族、どちらも堪らんですよ~、特に40代なんて。。。と言うか、人間いくつになっても、たとえ100んなっても、死ぬのヤなもんです、きっと。 そう思います。

いつの日か、子供さん達に、お父さんのスケールのでかさ、ゆっくり話してあげたいです。

【2011/04/13 18:36】 URL | 管理人 #8XEONt72 [ 編集]


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